様々な形態を変えながら今日に至る夜行バス

夜行バスは遠距離移動の交通手段のひとつとして定着しています。登場した当初は狭い車内空間に十分なスペースを確保することができず、乗り心地も決して良いものとは言えず、疲れが残るものでしたが、その点は随分と改良され、快適な車内空間に十分なスペースが確保され、乗り心地も良いものとなっています。夜行バスが登場した時の最大の売りは他の交通機関よりも格安な運賃で、翌朝に目的地まで到着するものです。それに快適さが加わったのですが、ライバルである他の交通機関も運賃値下げで徹底的に対抗してきています。そのうちに規制緩和が行われ、今まで事業認可を受けることができなかった貸切バス会社でも事業認可を受けることができるようになり、新規参入するようになります。全国各地の貸切バス事業者が既存の路線に参入するようになり、夜行バス同士においても価格競争が起き、乗客の奪い合いが行われています。


観光バス会社が運行する場合は、乗合バスではなく、ツアーバスとして取り扱われています。ツアーバスの場合、旅行会社を通して乗客の募集が行われます。形式上はツアーとして取り扱われるため、乗合バスとして運行するよりも安い運賃で運行することができます。乗車する時期や乗車人数によって運賃に変動があります。時期によっては更に安い運賃で乗車することもできるため、大変な人気となっています。既存のバス会社にとっては運賃面で対抗することができず、路線廃止に至ったところもあります。ツアーバスにおいても決して安泰とは言えず、安全面においては課題を残しています。近年では、既存の夜行バスを利用する方とツアーバスを利用する方との二極化が進んでいます。多少の運賃が高くとも、安全に快適な移動を求めている方においては、既存の夜行バスを選択されます。厳しい訓練を受けた運転士が2人体制で交代運転を行うため、安全面には十分な配慮を行っています。車内サービスも充実しており、ツアーバスにはない魅力が含まれています。一方、できる限り安い運賃で移動したい方においては、ツアーバスを選択されます。運賃面で対抗できる交通機関は他になく、独占状態となっています。


そのツアーバスにおいても車内空間の快適さや乗り心地の良さを追求したものが登場するようになっています。使用するバスのグレードによって運賃が設定され、利用する方の目的に応じた選択ができるようになっています。夜行バスも様々な形態を変えながら今日に至っています。